初めてのDCCデコーダーの選び方と配線方法。おすすめはESU製デコーダー

DCC

今回はDCCを始めるにあたって,おすすめのDCCデコーダーを紹介したいと思います。

DCCが初めての方は以下の記事を読んでみて下さい。

DCCを始めようとしたときに問題になるのがDCCデコーダーは何を買えば良いのかだと思います。

上記記事でも紹介したアメリカのデジトラックス製のデコーダーとドイツのESU製のデコーダーについてご紹介します。

Digitrax製デコーダーの1例
ESU製デコーダーの1例

細かいことは置いといて、購入すべきDCCデコーダーが知りたい方は、まとめを読んでくださいね。

デコーダーとは何か?おさらい

デコーダーとは何なのか、おさらいしましょう。

DCCコントローラーから出るデジタル信号を、車両側で受け取る為に搭載する機械のことでした。

しくみ | Startguide (kato-start.com)

デコーダーの種類

デコーダーには汎用のものが有るだけでなく、ある車種の為の基板タイプがあったり、スピーカー付きのものがあったり、種類が色々あります。概要図を下記します。

汎用デコーダー
ピン付きデコーダー
基板型デコーダー
スピーカー付きデコーダー

汎用デコーダーは、デコーダーから線が伸びていてそれを個々人で配線するタイプのものです。図は概略なので、実際は線はもっとあります。

ピン付きのデコーダーは、車体側にピンを受けるソケットがあれば(もしくは準備すれば)、そこに挿すだけです。

基板型のデコーダーも対応する車種がある程度決まっているので、搭載するだけで簡単にDCCを始められます。

スピーカー付きデコーダーは音を鳴らすことが出来るデコーダーです。こちらも線だけのものやピン付きのものが有ります。

私自身、使っているのはピン付きのデコーダーです。理由は配線をあまり考える必要が無いからで、初心者にもお勧めします。

配線に関しては後述しますが、結構複雑でここがDCCが敬遠されるポイントだと思います。

デコーダー搭載方法(配線方法)

DCCデコーダーを車両に搭載する為には、どうやって配線するのか把握しておく必要があります。

KATOのホームページに分かりやすいものが載っています。(2022年4月現在、左記HPは消えているようです。本記事を参考にして下さい)

DCCデコーダーの配線の基本の考え方として、デコーダーを操作したいものの前(ライト類、モーター)に挟みこむのが基本になっています。

車両の種類ごとにデコーダーの配線方法が異なりますので順にご説明します。

いきなり分からないと思いますので、「ふーん」と流し読みで読んでいただいて構いません。

単行の車両に搭載する場合

単行で運転する場合のデコーダー搭載方法に関して述べます。気動車の単行物や機関車が当てはまります。

以下の配線を行うと車両の進行方向が変わると、自動的にヘッドライトとテールライトが入れ替わります。車両を増結した場合に、連結面のライトを消すことが出来ないので注意が必要です。

デコーダーには色が付いた線が出ており、これを下図のように配線します。

DCC配線図(単行)

レール→車輪→デコーダー→モーターやライト類といった風に繋がっているのが分かるでしょうか。このように、デコーダーを操作したいものの前に挟み込むのが基本です。

一方でこれを見ただけですと、正直どうやって配線していくのか全くわからないと思います。これがDCCが敬遠される理由だと思いますが、正直この配線の仕方が分からなくてもDCCは導入できます。

実は私もしっかりとは理解していませんが(理解しておいた方が勿論良い)、DCCの導入は出来ています。後述しますが、ピン付きのデコーダーを利用して車両側にソケットを設ける方法が手っ取り早いと思います。

F0キーというのが図にありますが、DCCコントローラーにF0というボタンがあり、それを押すことでヘッドライトとテールライトのON,OFFが出来ます。F0、F1、F2…と何個もありそれぞれに何を制御するか決めることが出来ます。一般にF○というのはファンクションキーと言われます。

単行の車両に搭載し、ヘッドライト・テールライトを個別操作する場合

上の配線ですと、ヘッドライト・テールライトの個別操作が出来なかったので、ヘッドライトとテールライトが個別操作出来る配線を紹介します。

気動車の編成物や機関車が当てはまります。

DCC配線図(単行の車両、ヘッドライトとテールライトを個別操作)

ヘッドライトとテールライトをF0キーで一括操作するのではなく、図を見てみるとテールライトをF1キーとF2キーで個別で操作出来るようになっています。

室内灯が消えていますが、ファンクション用回路が6系統以上あるデコーダーであれば、室内灯も制御出来ます。

ちなみに、室内灯だけを点灯ON,OFFする必要が無ければわざわざデコーダーに配線する必要はありません。

急にファンクションという言葉が出てきましたが、デコーダーで制御出来る物の数です。

上記の図で言えばモーターで1系統、両側のヘッドライトで1系統、片側のテールライトで1系統ずつなので4系統と数えます。

室内灯を入れると1系統増えるので5系統。5系統制御できるDCCデコーダーはないので、6系統以上のDCCデコーダーと記述しています。

3両以上の編成に搭載する場合

3両以上の編成の車両に搭載する場合は、下記のような配線図になります。

電車が当てはまります。

DCC配線図(3両以上の編成)

3両以上の編成の場合は、最低3つのデコーダーが必要になります。先頭車に2つと動力車に1つです。

たらこ
たらこ

ここまでは、デコーダーの配線について解説してきました。次から、デコーダーの紹介をします。

デジトラックス製のデコーダー

デジトラックスはアメリカのメーカーになります。主な取り扱い店は以下の通りです。また、IMONやTamTamといった量販店にも時々在庫があります。

KATOが取り扱いしているので、入手性は比較的良いと思います。

また、デコーダーの搭載をホビーセンターカトーに依頼することも出来るようです。

KATOのホームページにデジトラックス製のデコーダー一覧があります。(2022年4月現在、左記HPは消えているようです)

汎用デコーダー

デコーダーから線が出ている、汎用デコーダーです。自分で配線することになります。

ホビーセンターカトーで売られているものから1例を出します。

Z,N,HOゲージに搭載出来る大きさで、ファンクション数が2ですので、3両以上の編成の先頭車や動力車に使用できます。

名称の”DZ126”の”Z”はZゲージ以上に対応している大きさという意味のZです。

製品名:DZ126
大きさ:11.56mm x 9.37mm x 3.2mm
ファンクション数:2
対応ゲージ:Z,N,HOゲージ

デコーダーの種類に関して忘れた方は、デコーダーの種類を見てみよう。

汎用デコーダー(ピン付き)

デコーダーから線が出ており、そこにピンが付いているデコーダーです。着脱出来ることが特徴です。

ホビーセンターカトーで売られているものから1例を出します。

HOゲージに搭載出来る大きさで、ファンクション数が2ですので、3両以上の編成の先頭車や動力車に使用できます。

製品名:DH126P
大きさ:17.08mm x 27.28mm x 6.6mm
ファンクション数:2
対応ゲージ:HOゲージ

名称の”DH126”の”H”はHOゲージ以上に対応している大きさという意味のHです。

基板型デコーダー

基板状のデコーダーです。主に機関車等に対応しており、装着は簡単な場合が多いです。

ホビーセンターカトーで売られているものから1例を出します。

こちらはKATOのNゲージ機関車のEF64-0、EF60、EF65等に搭載出来るものになります。対応一覧表がKATOのホームページに記載されています。(2022年4月現在、左記HPは消えているようです)

製品名:DN163K0A
大きさ:13.9319mm x 56.2991mm w/o LEDs x 2.5781mファンクション数:6
対応ゲージ:Nゲージ

サウンドデコーダー

デコーダーにスピーカーが付いており、音を鳴らすことが出来るデコーダーになります。

ホビーセンターカトーで売られているものから1例を出します。

モーターは制御出来ないようなので注意が必要です。

製品名:SFX0416
大きさ:31mm x 10.6mm x 5.3mm
ファンクション数:4
対応ゲージ:N,HOゲージ

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ESU製のデコーダー

ESUはドイツのメーカーになります。

私がHOゲージ用に利用しているのはこちらの製品になります。個人としては、デジトラックス製よりもこちらのメーカーをお勧めします。

高価ですが高機能ですし、サウンドも自分好みに書き換えて使用することが出来ます。

取り扱い店は以下の通りで入手はしやすいと思います。

また、海外ショップから購入することも可能です。私はこちらのサイトから購入しました。

汎用デコーダー

ESUのデコーダーはピン付きのものが多く、汎用デコーダーは見つかりませんでした。汎用デコーダーにするならば下記のようなピン付きのものをピンを取り除いて使用することもできます。

似たような製品が多いので、製品番号を追記しておきます。

製品番号:59610
製品名:Lokpilot5 8pin
大きさ:21,4mm x 15,5mm x 4,5mm
ファンクション数:32
対応ゲージ:HO,Oゲージ

デコーダーの種類に関して忘れた方は、デコーダーの種類を見てみよう。

汎用デコーダー(ピン付き)

ピン付きのものは種類が多く、どれを選べば良いか分からないと思いますが、最初は“製品番号59619 Lokpilot 5 21MTC”というものを選べば良いと思います。私もこちらを購入して使っています。

理由としては、搭載用の補助基板が流通しているからです。私は搭載用の補助基板とこちらのデコーダーを組み合わせて使用しています。

搭載用の補助基板はDesktop stationが販売しています。例えば、下記製品は真鍮モデル搭載用のものであり、製品の室内灯を交換するだけで使用できます。expboardendo [ ] (desktopstation.net)

この商品は、動力車や先頭車に組み込むことが出来ます。ただし、先頭車でライト類だけ制御する場合はオーバースペックと思いますので”製品番号59219 Lokpilot 5 Fx 21MTC”で十分です。

製品番号:59619
製品名:Lokpilot 5 21MTC
大きさ:31mm x 10.6mm x 5.3mm
ファンクション数:32
対応ゲージ:HO,Oゲージ

基板型デコーダー

基板型のデコーダーはESU製品にはないようです。

サウンドデコーダー

汎用デコーダー(ピン付き)にスピーカーが加わり、音を鳴らすことが出来るデコーダーです。

初めて買うのであれば、“製品番号58419 Loksound 5 21MTC”をお勧めします。

理由としては、やはり搭載用の補助基板が流通しているからです。私は搭載用の補助基板とこちらのデコーダーを組み合わせて使用しています。

搭載用の補助基板はDesktop stationが販売しています。例えば、下記製品は真鍮モデル搭載用のものであり、製品の室内灯を交換するだけで使用できます。expboardendo [ ] (desktopstation.net)

製品番号:58419
製品名:Loksound 5 21MTC
大きさ:30mm x 15,5mm x 5.3mm
ファンクション数:32
対応ゲージ:HO,Oゲージ

※写真にスピーカーが写っていないですが、実際はデコーダーに配線されています。スピーカーの大きさは11mm x 15mmになります。

まとめ

デジトラックス製とESU製ののDCCデコーダーの種類や配線方法に関して図を含めて記述してきました。

私のおすすめは、サウンドデコーダーであればESU “製品番号58419 Loksound 5 21MTC”です。

サウンドはいらず動力を制御したいのであればESU “製品番号59619 Lokpilot 5 21MTC”です。

ライト類だけの制御であればESU ”製品番号59219 Lokpilot 5 Fx 21MTC”です。

理由としては搭載の為の補助基板があり、初めてでも簡単とは言いませんが、DCCデコーダーを搭載することが出来るからです。また、高機能なことも理由の1つとして挙げられます。

一度搭載してみると配線方法に関して何となく分かってくると思いますので、チャレンジすることをお勧めします。

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